フランス産/穀物肥育
ロックフォールマトン
Brebis Laitiere Lacaune
Roquefort-sur-Soulzon
16年ぶりに輸入解禁となったフランス産羊肉。
2000年代初頭に発生した狂牛病の影響で、輸入を禁止されていたフランス産羊肉。良質な羊肉産地のフランスでは、ノルマンディーの「プレ・サレ」やプロヴァンスの「シストロン」など、世界的に有名なブランドラムを多数擁しています。そのため輸入解禁の日を待ちわびていた人は少なくありません。なみかた羊肉店でもフランス産羊肉の解禁に伴い、多数の羊肉を比較検討する中で心を打たれたのは、「プレ・サレ」でも「シストロン」でもない、世界でもまだ無名の「ロックフォールマトン」でした。
世界三大ブルーチーズの一角
ロックフォールチーズを生みだす羊達。
ロックフォールチーズ生産用に飼育されるミルキーでコク深い濃厚なマトン。世界三大ブルーチーズとして知られるロックフォールチーズはAOP(原産地呼称保護)に指定されています。原料として使用される羊乳も、羊の飼育地域や品種などが規定により定められているのです。
飼育地域はフランス南部アヴェロン県ロックフォール村を中心とした「ロックフォール酪農地域/BASSIN LAITIER DE ROQUEFORT」と呼ばれる地域に限定され、そこで育てられるラコーヌ種を主とする羊は、濃厚な乳を出すよう、牧草だけでなく干し草や穀物など栄養価の高い飼料で1,500日以上穀物肥育されます。
その肉質はミルキーでコク深く、サシの入った甘みのある脂を持つため、旨味が強いのが特徴です。
日本で乳用種といえば肉質が悪いイメージが強いですが、このラコーヌ種は食肉用にも飼育されている品種なので、他の乳用種よりも肉質は優れているのです。
これまでのフランス産羊肉とは一線を画す
ロックフォールマトン。
白く美しい脂身に、深みのある艶美な赤身のロックフォールマトン。これほどまでのマトンが何故、今まで無名だったのか。その理由は肉に対するフランス人の嗜好性にあります。脂肪の少ない赤身肉を好むフランス人は、ロックフォールマトンのようにサシのはいった肉は敬遠します。さらにフランスでは、ボルドーやモンペリエの一部地域を除き、流通している羊肉のほとんどが生後一年未満のラムです。つまりフランス人は羊肉=ラムなので、マトンを食べるという選択肢がないのです。
日本の羊肉業界に衝撃を与え
一躍センセーショナルな羊肉となった。
フランスでは脂肪の少ない赤身肉が好まれますが、日本では霜降り和牛のように、赤身だけではなく脂身を味わう文化があります。そのため、味が良くて甘味のある良質な脂身をもったロックフォールマトンは、脂のコクや旨味に価値を置く日本人の嗜好にうまくマッチしました。さらにロックフォールマトンは、日本特有の食べ方であるジンギスカンには特にマッチし、東京や札幌の高級ジンギスカン店などでも提供され、舌が肥えた食通達からも高い評価を得ています。
2019年7月に現地視察してきました。
やはり輸入羊肉を扱う者として、実際に現地でベストコンディションの羊肉を食べてみないことには味の基準がわかりません。実際にロックフォール村に行ってきました。ロックフォール村があるアヴェロン県は、フランス南部、ミディ・ピレネ地方に位置する大自然に囲まれる地域です。中世の街並みがそのまま残る、風光明媚な環境で羊達は大切に育てられていました。地元のレストランでラコーヌ種の羊肉を食べてきましたが、やはりフランス産羊肉のレベルの高さには驚かされます。せっかくロックフォール村まで来たのでロックフォールチーズの工場と熟成庫も見学してきました。詳しくはブログでまとめる予定ですので、よろしければご覧ください。
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